続きみたいなもの。
それじゃ、これを深爪先生(モグラ先生の本名)のところに持っていって」
「は、はい……」
「あ、くれぐれも気をつけるんだよ。粗相のない様にね」
先生はそう言い残し去っていった。
すべての責任を私に押し付けて……
私の名前は氏海美(うじうみ)。この私立制裁高校に通う普通の17歳。
でも今日だけは突然職員室に呼び出され、とんでもない大役を言い渡された不幸な17歳。
何故こんな事をしなければならなくなったのか。
それはこの制裁高校の決めたルールと、私の運のなさが原因だった。
次の文から説明です。どうぞ。
モグラ先生には誰だって近づきたくない。
誰も逆らえない上に、世界を震撼させるほどに理不尽な発想の持ち主だからだ。進んで歩み寄る事なんてどんな馬鹿でも絶対にしない。
そこで制裁高校では、モグラ先生に関係するすべての雑用を抽選で決定しているのだ。
先生も生徒も、理事長でさえもこの地獄への片道切符を手にしたら断ることは出来ない。まさにガチンコ抽選会である。説明終わり。
そして今回、モグラ先生に好物のプリン丼を渡す役目を与えられたのが私だったのです。
ホントついてない……
モグラ先生の職員室、通称『モグラの穴』の前。
海美は震える足を抑え、片手にプリン丼を持ちながら目の前の戸を叩いた。
「せ、先生、プリン丼を持ってきました」
部屋の中から甲高い声が聞こえてきた。
「入れ」
(意外とすんなり入れた……これなら無傷で帰れるかも!?)
そんな甘いことを考えながら戸を開けた海美の目の前には、思わず「ここ何次元?」と疑問を持ちたくなる光景が広がっていた。
おびただしい数のネギ。そしてモグラ。
およそ10畳の部屋のほぼ全域をその二つが占拠していた。
そして部屋の中央にはモグラ先生。座り込んで何かをしている。
……5秒ほど、すべてを忘れて室内を見渡していた。それほどまでに圧倒的な光景だった。
(あっ、しまった。何か言わないと)
そう思い、海美は咄嗟に出た言葉をそのまま吐き出した。
「し、失礼します!」
その声に気づき、モグラ先生が海美の方に振り向いた。
そして一言、
「うるせぇぞ!」
「ええ!?」
驚愕する海実を無視し、モグラ先生は続けた。
「俺は今、ドラクエやってんだろーがっ!」
よく見たら、確かにドラクエをしていた。
しかし海美は、周りが強烈過ぎてTV画面が視界に入らなかったのだ。
「ドラクエタイムの俺に話しかけるとは、この時代にも無謀な戦士はいるもんだな。見直したぜ……お前、ひょっとして……」
(あれ、怒ってない? もしかして助かるの)
しかしそれは、一瞬で裏切られた。
「おしおき志望者だな。いやそうだ、そうじゃないとは言わせねぇ! うおおお!凄まじくドメスティックバイオレンスな気分だぜー!!」
(死んだ……)
全てをあきらめた海美は気がついたら部屋の隅に立たされていた。もちろん下半身には何も穿いていない。
「打つぜ打つぜ! 少年時代に戻ってモグラ打ちまくるんだい! やっほう!」
長ネギを片手に叫ぶモグラ先生。アドレナリンMAX状態だ。
「ビュンッ」
ネギで打ったとは思えないスピードでモグラが飛んだ。
モグラ先生は自分の口で「ビュンッ」と言うほどにご機嫌だ。
「ズガス!!」
海美のお尻にモグラがぶち当たった。信じられない程の痛み。
一方のモグラ先生は「ズガス!」と言うと同時に我流のガッツポーズをキメた。
――10発目。
「ウグッ」
呻き声を上げる海美とは対照的に、モグラ先生は大事なドラクエを叩き割るほどに興奮していた。
――20発目。
「いやー! 痛い」
「チュドン!」
叫ぶ海美。そして、取って置きの一発芸『掃除機爆破』を披露するモグラ先生。
――30発目
「っ・・・・!」
声にならない声を出してみたモグラ先生。
そして40発目、ついに地獄の終焉が訪れた。
「出ていけ、この非国民が!」
突然の激怒。謎の罵声。
訳も分からないまま海美は部屋を追い出された。空になったプリン丼の器と共に。
1分程呆然としたら、海美は腫れ上がった尻を押さえながら帰る準備を始めた。
「あれ? 何これ」
尻に妙な違和感。よく見るとネギがささっていた。
「な、何のつもり、あのおっさん!? って言うかいつの間に」
しかし海美はすぐに気づいた。
「モグラ先生は何も穿いてない私が風邪をひかないようにネギをさしてくれたんだ」
意外な優しさに感動する海美。涙をぬぐいネギを抜き取った。
「あ、なんか書いてある」
ネギに書かれていた言葉、それは
『HAPPY BIRTHDAY』
「せ、先生……私の誕生日、7ヶ月も前に祝ってくれたんだ」
痛みと感動でまた涙が溢れ出した。
海美は思わず叫んだ。
「モグラー! フォーエバーIN名古屋!
一方モグラ先生は、ドラクエを割った犯人を捜していたのであった……
それじゃ、これを深爪先生(モグラ先生の本名)のところに持っていって」
「は、はい……」
「あ、くれぐれも気をつけるんだよ。粗相のない様にね」
先生はそう言い残し去っていった。
すべての責任を私に押し付けて……
私の名前は氏海美(うじうみ)。この私立制裁高校に通う普通の17歳。
でも今日だけは突然職員室に呼び出され、とんでもない大役を言い渡された不幸な17歳。
何故こんな事をしなければならなくなったのか。
それはこの制裁高校の決めたルールと、私の運のなさが原因だった。
次の文から説明です。どうぞ。
モグラ先生には誰だって近づきたくない。
誰も逆らえない上に、世界を震撼させるほどに理不尽な発想の持ち主だからだ。進んで歩み寄る事なんてどんな馬鹿でも絶対にしない。
そこで制裁高校では、モグラ先生に関係するすべての雑用を抽選で決定しているのだ。
先生も生徒も、理事長でさえもこの地獄への片道切符を手にしたら断ることは出来ない。まさにガチンコ抽選会である。説明終わり。
そして今回、モグラ先生に好物のプリン丼を渡す役目を与えられたのが私だったのです。
ホントついてない……
モグラ先生の職員室、通称『モグラの穴』の前。
海美は震える足を抑え、片手にプリン丼を持ちながら目の前の戸を叩いた。
「せ、先生、プリン丼を持ってきました」
部屋の中から甲高い声が聞こえてきた。
「入れ」
(意外とすんなり入れた……これなら無傷で帰れるかも!?)
そんな甘いことを考えながら戸を開けた海美の目の前には、思わず「ここ何次元?」と疑問を持ちたくなる光景が広がっていた。
おびただしい数のネギ。そしてモグラ。
およそ10畳の部屋のほぼ全域をその二つが占拠していた。
そして部屋の中央にはモグラ先生。座り込んで何かをしている。
……5秒ほど、すべてを忘れて室内を見渡していた。それほどまでに圧倒的な光景だった。
(あっ、しまった。何か言わないと)
そう思い、海美は咄嗟に出た言葉をそのまま吐き出した。
「し、失礼します!」
その声に気づき、モグラ先生が海美の方に振り向いた。
そして一言、
「うるせぇぞ!」
「ええ!?」
驚愕する海実を無視し、モグラ先生は続けた。
「俺は今、ドラクエやってんだろーがっ!」
よく見たら、確かにドラクエをしていた。
しかし海美は、周りが強烈過ぎてTV画面が視界に入らなかったのだ。
「ドラクエタイムの俺に話しかけるとは、この時代にも無謀な戦士はいるもんだな。見直したぜ……お前、ひょっとして……」
(あれ、怒ってない? もしかして助かるの)
しかしそれは、一瞬で裏切られた。
「おしおき志望者だな。いやそうだ、そうじゃないとは言わせねぇ! うおおお!凄まじくドメスティックバイオレンスな気分だぜー!!」
(死んだ……)
全てをあきらめた海美は気がついたら部屋の隅に立たされていた。もちろん下半身には何も穿いていない。
「打つぜ打つぜ! 少年時代に戻ってモグラ打ちまくるんだい! やっほう!」
長ネギを片手に叫ぶモグラ先生。アドレナリンMAX状態だ。
「ビュンッ」
ネギで打ったとは思えないスピードでモグラが飛んだ。
モグラ先生は自分の口で「ビュンッ」と言うほどにご機嫌だ。
「ズガス!!」
海美のお尻にモグラがぶち当たった。信じられない程の痛み。
一方のモグラ先生は「ズガス!」と言うと同時に我流のガッツポーズをキメた。
――10発目。
「ウグッ」
呻き声を上げる海美とは対照的に、モグラ先生は大事なドラクエを叩き割るほどに興奮していた。
――20発目。
「いやー! 痛い」
「チュドン!」
叫ぶ海美。そして、取って置きの一発芸『掃除機爆破』を披露するモグラ先生。
――30発目
「っ・・・・!」
声にならない声を出してみたモグラ先生。
そして40発目、ついに地獄の終焉が訪れた。
「出ていけ、この非国民が!」
突然の激怒。謎の罵声。
訳も分からないまま海美は部屋を追い出された。空になったプリン丼の器と共に。
1分程呆然としたら、海美は腫れ上がった尻を押さえながら帰る準備を始めた。
「あれ? 何これ」
尻に妙な違和感。よく見るとネギがささっていた。
「な、何のつもり、あのおっさん!? って言うかいつの間に」
しかし海美はすぐに気づいた。
「モグラ先生は何も穿いてない私が風邪をひかないようにネギをさしてくれたんだ」
意外な優しさに感動する海美。涙をぬぐいネギを抜き取った。
「あ、なんか書いてある」
ネギに書かれていた言葉、それは
『HAPPY BIRTHDAY』
「せ、先生……私の誕生日、7ヶ月も前に祝ってくれたんだ」
痛みと感動でまた涙が溢れ出した。
海美は思わず叫んだ。
「モグラー! フォーエバーIN名古屋!
一方モグラ先生は、ドラクエを割った犯人を捜していたのであった……
昔書いたのがあったので載せます。間を持たせるために。
あまりにも酷い文章だったので少し直しましたが、基本的に大して変わっていません。なので今以上にへったくそです。でも自分では気に入ってます。
「奴だ! 奴が来るぞ!」
生徒たちがにわかに騒ぎ出した。
「ガーン!!」
大声を上げつつ勢いよく扉を開けた一人の男。
そう、彼が生徒たちを恐怖の谷に突き落とす鬼教師。通称『モグラ先生』だ。
「誰だぁ! 俺の机の上に置いてあったドラクエ8を割りやがったとんでもボーイは!」
彼は学校の誰もが知る程のゲーム通。
それも大好きなドラクエを割られたのだから、怒り狂うのも当然である。
しかし、生徒たちはやっていない。
そもそも彼らは今日、モグラ先生専用の職員室、通称「モグラの穴」に一度も入っていない。モグラの穴の入り口には監視カメラが仕掛けられているので、アリバイは完璧である。
しかしそんなことは彼には関係なかった。
アリバイがあろうが、生徒はやってなかろうが、怒りを発散できれば
それで良かったのだ。彼はそういう男だった。
これまでも生徒たちはたくさんの謂れなき罪を被らされた。
それでも耐えるしかなかった。
教師達さえも支配下に置くモグラ先生を止めることが出来る人間など、この場に一人もいないのだ。
そして何かあると、罰を受けるのはいつもこのクラスの生徒たちである。
これはこの教室がモグラの穴の隣りにあるから、つまり単純に近いからである。
「てめぇらが全員でやったんだ、間違いねぇ。……今からおしおきタイムだ。覚悟しろ!」
そう言って彼は、手に持っていた長ネギを振りかざし、さらに鞄からあるものを取り出した。
モグラだ。
これが彼の名の由来である。
「全員! ケツ出せ!」
言われたとおり生徒たちは即座に尻を出した。
「今日はいつもより充実のラインナップでいくからなぁー」
「うおらぁ!」
彼はモグラを手に取り、長ネギで打ち出したのだ。ちょうど野球のノックの様に。
ズドス!
生徒の尻にモグラがクリーンヒットした。呻き声が教室内に響く。
それもそのはず。モグラはすごい硬いのだ。その硬さは硬球の比ではない。
さらにモグラ先生はすさまじくマッチョだった。
二つの要素が合わさったとき、この地獄が完成するのだ。
――3時間後
「この辺にしといてやる。次はねぇと思え!」
結局打たれたモグラは300匹。
生徒たちは皆、芋虫のように這いつくばっていた。
その尻はどれも怪我どころではすまないほどに腫れ上がっている。
生徒たちの耐え続ける日々は一体いつまで続くのだろうか……
その答えを知っているのは、モグラ先生だけである。
あまりにも酷い文章だったので少し直しましたが、基本的に大して変わっていません。なので今以上にへったくそです。でも自分では気に入ってます。
「奴だ! 奴が来るぞ!」
生徒たちがにわかに騒ぎ出した。
「ガーン!!」
大声を上げつつ勢いよく扉を開けた一人の男。
そう、彼が生徒たちを恐怖の谷に突き落とす鬼教師。通称『モグラ先生』だ。
「誰だぁ! 俺の机の上に置いてあったドラクエ8を割りやがったとんでもボーイは!」
彼は学校の誰もが知る程のゲーム通。
それも大好きなドラクエを割られたのだから、怒り狂うのも当然である。
しかし、生徒たちはやっていない。
そもそも彼らは今日、モグラ先生専用の職員室、通称「モグラの穴」に一度も入っていない。モグラの穴の入り口には監視カメラが仕掛けられているので、アリバイは完璧である。
しかしそんなことは彼には関係なかった。
アリバイがあろうが、生徒はやってなかろうが、怒りを発散できれば
それで良かったのだ。彼はそういう男だった。
これまでも生徒たちはたくさんの謂れなき罪を被らされた。
それでも耐えるしかなかった。
教師達さえも支配下に置くモグラ先生を止めることが出来る人間など、この場に一人もいないのだ。
そして何かあると、罰を受けるのはいつもこのクラスの生徒たちである。
これはこの教室がモグラの穴の隣りにあるから、つまり単純に近いからである。
「てめぇらが全員でやったんだ、間違いねぇ。……今からおしおきタイムだ。覚悟しろ!」
そう言って彼は、手に持っていた長ネギを振りかざし、さらに鞄からあるものを取り出した。
モグラだ。
これが彼の名の由来である。
「全員! ケツ出せ!」
言われたとおり生徒たちは即座に尻を出した。
「今日はいつもより充実のラインナップでいくからなぁー」
「うおらぁ!」
彼はモグラを手に取り、長ネギで打ち出したのだ。ちょうど野球のノックの様に。
ズドス!
生徒の尻にモグラがクリーンヒットした。呻き声が教室内に響く。
それもそのはず。モグラはすごい硬いのだ。その硬さは硬球の比ではない。
さらにモグラ先生はすさまじくマッチョだった。
二つの要素が合わさったとき、この地獄が完成するのだ。
――3時間後
「この辺にしといてやる。次はねぇと思え!」
結局打たれたモグラは300匹。
生徒たちは皆、芋虫のように這いつくばっていた。
その尻はどれも怪我どころではすまないほどに腫れ上がっている。
生徒たちの耐え続ける日々は一体いつまで続くのだろうか……
その答えを知っているのは、モグラ先生だけである。
下の記事でリクエストしていただいた大塚愛のスパ小説です。
9/7後半追加しました。
「そこに立って、お尻出しなさい」
「え……」
都内某所の収録スタジオ。愛はマネージャーにそう言われ、思わず言葉を失う。
「反省できない子にはお仕置。いつも言ってることでしょ」
「いや、でも、こんなとこで……」
マネージャの指さす方向を見て、弱弱しい口調で返す。歌番組収録中のスタジオには、当然多くのスタッフがいる。2人きりで行われるいつものお仕置とは、状況が違いすぎた。先ほどまでの笑顔を失い、愛は泣きそうな表情になる。
しかし、マネージャーの表情は険しく、とても許してくれるような様子ではなかった。
「早くしなさい。たくさんの人を待たせているのがわからないの」
「でも……みんな見てるのに」
「だからここでやるんじゃない。みんなに恥ずかしい格好見てもらったら、少しは反省できるでしょ。
まさか、自分が何したかわかってない訳じゃないよね」
スタッフたちが怪訝な表情を浮かべる中、愛は涙声で答える。
「……セット蹴って、壊しました。ごめんなさい」
「そう。で、その後なんて言った?」
「……」
「さっき自分で言ったことじゃないの? 答えなさい」
「……こんなのは、また作ればいい、と言いました」
「悪びれもせず、ね。挙句の果てには、「すぐ壊れるセットが悪い」とまで言ってたよね」
「はい……」
「そこまでわかってるんだったら、自分が罰を受けるべきなのはわかるんじゃない」
マネージャーが厳しい口調で問いただす。辺りにも、緊張した空気が漂い始めていた。
「みんなの前でお尻叩くのだけは許してください……お仕置きは後で受けますから」
愛はうつむき加減で懇願した。しかし、心の中では許してくれるわけがないと悟っていた。
人のいるところでお仕置を言い渡されたことは今まで一度もなかった。愛が酷いミスをした時も、寝坊してスタジオに遅れてきた時も、お仕置を受けたのはその日の仕事がすべて終わってからだったのだ。だからこそ、それだけ今日の愛の行動に怒っている、お仕置を受けるまでは絶対に許してはくれないほどに。
「早くしないと回数が増えるだけよ。それとも、もっと恥ずかしいお仕置が受けたい?」
もっと恥ずかしいお仕置。その言葉を聞いて愛は一瞬体を震わせた。このままごねていたら、もっと辛い目に遭う。選択肢はひとつしかないのだ。
「ごめんなさい……お尻叩いてください」
そう言って、愛は一歩、また一歩と前に出る。
そして前方の壁を前に立ち止まり、数秒の間をおいてジーンズのベルトを緩める。
「早くしなさい。何回言わせるの」
言われて愛は、小さな声で「はい」と返し、そのまま下着と一緒にジーンズを膝の高さまで下ろす。
「じゃ、両手を壁に付けて。
回数はそうね……あまり時間も取れないから、私からは20回だけにしておくわ」
ええ!?少な! と一瞬驚いた愛だが、しかし聞き逃しはしなかった。
私からは……? はっきりと聞こえたその言葉からは、嫌な予感しかしなかった。
「で、その後スタッフの皆さんからも10回づつ。反省できていなかったら追加するかも知れないけど、とりあえずそれでいくから」
「みんなからって……」
愛は、思わず振り返って周りを見る。数えてみればスタッフは10人ほど。全部あわせれば100回を越すことになる。
「いや……そんなん、無理です」
つい本音がこぼれる。この場で逆らって罰が軽くなることなどありえないと知りながらも、言葉にせずにはいられなかった。100回。いつもはその半分でも耐えられず、泣きじゃくって醜態を晒すというのに。これでは頑張っても絶対にどうにもならない。
「あのね、この回数はあなたがやったことに対する罪に相当する数であって、あなたが耐えられるかどうかは関係ないの。それよりもう始めるから、お尻突き出して、きちんとお願いしなさい」
冷たく放たれたマネージャーの言葉に、愛は観念した。どうせ避けられないなら、早く終わらせたほうがいい。恥ずかしさに耐えてお仕置きの姿勢をとり、涙声になりながらも話し始める。
「皆さんに迷惑をかけて、すみませんでした。罰として、お尻に、お仕置きをお願いします」
「よし。じゃあ、数もちゃんと数えなさいよ」
言うと同時に、マネージャーの平手が愛の尻に容赦なく叩きつけられる。
「いちっ」
ぱちん、と音が鳴り響く。周りのスタッフ達はマネージャーの放つ空気にのまれて無言。完全に引いていた。
そしてその後もマネージャーのお仕置きは続き、最後の20回目を終えた。
愛は声を殺して泣いており、尻は赤くなっていた。この後100回も続けたらどうなるのか。一人の若手男性スタッフはそのような事を考えて、思わず「ぱねえ……」と呟いた。
「私からは終わり。……じゃあー、次、お願いできる」
マネージャーは近くにいた女性スタッフの一人に声をかけた。愛より年下の新人スタッフである。女性は困惑しながらも、マネージャーの圧力に押されて了承する。
「愛さん、ごめんなさい」
謝罪とともに放たれた平手は、流石にマネージャーと比べたら弱弱しいもので、正直あまり痛みはなかった。しかし、同姓で年下のスタッフにお仕置を受けているという事実が、どうしようもなく羞恥心をかきたてた。小さな声で「にじゅういち」としっかり回数を数えながらも、愛の顔は真っ赤になっていた。
「さんじゅうっ、……ありがとう、ございました」
遠慮がちだったお仕置きも、マネージャーからの指摘が入り、徐々に強まっていった。最後の一発が終わる頃には、愛は声を上げて泣き始めていた。
その後、男性も含めたスタッフからのお仕置が続いた。流石に全力で叩く者はいなかったが、50回を超えた辺りからは我慢の限界といった様子で、愛は人目もはばからず泣きじゃくっていた。途中で何度か耐え切れずに許しを請うが、その度にマネージャーから叱られ、追加のお仕置を受けた。
そして最後の一人。愛と同年代の男性スタッフからのお仕置が始まる。愛はもう恥ずかしさを考える余裕もなく崩れそうな足を大きく開いて、ただ終了の時を待っていた。
一発目。遠慮しつつもそれなりの強さで放たれる。
「ああっ」
70回を過ぎた辺りから数は数えられていなかった。始めの頃は間違えるたびにやり直しを受けていたが、愛の状況から、徐々に黙認されるようになっていた。
5回、6回と続ける。比較的早いペースなのは、早く終わらせてやろうという男性スタッフなりの優しさであった。周りのスタッフたちも、見ていられないといった様子だ。
愛の叫び声の中、ほとんど間を置かずに最後の一発が放たれる。愛は泣きながらも最後のスタッフに礼を言い、壁についていた手を離した。
「これで全員、終わりね。ほら、愛。皆さんにももう一度お礼を言いなさい」
愛は下着を下ろしていることも忘れて前を向き、スタッフたちに向けて頭を下げた。
「今日は、本当にごめんなさい。はん、反省、してます、もう二度とあんなこと、しません」
愛は、心の底から反省していた。お仕置きの最中、痛みと恥ずかしさに耐えながら、何度も自らの行いを後悔していた。これだけのお仕置きをされるに値する振る舞いだったと、思い返すたびに痛感した。謝罪の言葉は、そんな愛の精一杯の気持ちだった。
10秒ほど経って、ようやく頭を上げる。いまだ涙が止まらず、どうしようもなく滲む視界にスタッフたちとマネージャーの姿が映る。痛みと緊張で頭が真っ白になっていたが、あふれ出る涙を拭って、ようやく皆が拍手していることに気がついた。
「よく頑張ったね。もう十分反省したって、みんなにも伝わってるよ」
マネージャーの笑顔を見て、愛の両足は崩れる。ようやく緊張から解き放たれ、また声を上げて泣いた。
「ごめんなさい、みんな、ありがとう」
今日のことをしっかり胸に刻みつけて、二度とあんなことのないように誓う愛だった。
9/7後半追加しました。
「そこに立って、お尻出しなさい」
「え……」
都内某所の収録スタジオ。愛はマネージャーにそう言われ、思わず言葉を失う。
「反省できない子にはお仕置。いつも言ってることでしょ」
「いや、でも、こんなとこで……」
マネージャの指さす方向を見て、弱弱しい口調で返す。歌番組収録中のスタジオには、当然多くのスタッフがいる。2人きりで行われるいつものお仕置とは、状況が違いすぎた。先ほどまでの笑顔を失い、愛は泣きそうな表情になる。
しかし、マネージャーの表情は険しく、とても許してくれるような様子ではなかった。
「早くしなさい。たくさんの人を待たせているのがわからないの」
「でも……みんな見てるのに」
「だからここでやるんじゃない。みんなに恥ずかしい格好見てもらったら、少しは反省できるでしょ。
まさか、自分が何したかわかってない訳じゃないよね」
スタッフたちが怪訝な表情を浮かべる中、愛は涙声で答える。
「……セット蹴って、壊しました。ごめんなさい」
「そう。で、その後なんて言った?」
「……」
「さっき自分で言ったことじゃないの? 答えなさい」
「……こんなのは、また作ればいい、と言いました」
「悪びれもせず、ね。挙句の果てには、「すぐ壊れるセットが悪い」とまで言ってたよね」
「はい……」
「そこまでわかってるんだったら、自分が罰を受けるべきなのはわかるんじゃない」
マネージャーが厳しい口調で問いただす。辺りにも、緊張した空気が漂い始めていた。
「みんなの前でお尻叩くのだけは許してください……お仕置きは後で受けますから」
愛はうつむき加減で懇願した。しかし、心の中では許してくれるわけがないと悟っていた。
人のいるところでお仕置を言い渡されたことは今まで一度もなかった。愛が酷いミスをした時も、寝坊してスタジオに遅れてきた時も、お仕置を受けたのはその日の仕事がすべて終わってからだったのだ。だからこそ、それだけ今日の愛の行動に怒っている、お仕置を受けるまでは絶対に許してはくれないほどに。
「早くしないと回数が増えるだけよ。それとも、もっと恥ずかしいお仕置が受けたい?」
もっと恥ずかしいお仕置。その言葉を聞いて愛は一瞬体を震わせた。このままごねていたら、もっと辛い目に遭う。選択肢はひとつしかないのだ。
「ごめんなさい……お尻叩いてください」
そう言って、愛は一歩、また一歩と前に出る。
そして前方の壁を前に立ち止まり、数秒の間をおいてジーンズのベルトを緩める。
「早くしなさい。何回言わせるの」
言われて愛は、小さな声で「はい」と返し、そのまま下着と一緒にジーンズを膝の高さまで下ろす。
「じゃ、両手を壁に付けて。
回数はそうね……あまり時間も取れないから、私からは20回だけにしておくわ」
ええ!?少な! と一瞬驚いた愛だが、しかし聞き逃しはしなかった。
私からは……? はっきりと聞こえたその言葉からは、嫌な予感しかしなかった。
「で、その後スタッフの皆さんからも10回づつ。反省できていなかったら追加するかも知れないけど、とりあえずそれでいくから」
「みんなからって……」
愛は、思わず振り返って周りを見る。数えてみればスタッフは10人ほど。全部あわせれば100回を越すことになる。
「いや……そんなん、無理です」
つい本音がこぼれる。この場で逆らって罰が軽くなることなどありえないと知りながらも、言葉にせずにはいられなかった。100回。いつもはその半分でも耐えられず、泣きじゃくって醜態を晒すというのに。これでは頑張っても絶対にどうにもならない。
「あのね、この回数はあなたがやったことに対する罪に相当する数であって、あなたが耐えられるかどうかは関係ないの。それよりもう始めるから、お尻突き出して、きちんとお願いしなさい」
冷たく放たれたマネージャーの言葉に、愛は観念した。どうせ避けられないなら、早く終わらせたほうがいい。恥ずかしさに耐えてお仕置きの姿勢をとり、涙声になりながらも話し始める。
「皆さんに迷惑をかけて、すみませんでした。罰として、お尻に、お仕置きをお願いします」
「よし。じゃあ、数もちゃんと数えなさいよ」
言うと同時に、マネージャーの平手が愛の尻に容赦なく叩きつけられる。
「いちっ」
ぱちん、と音が鳴り響く。周りのスタッフ達はマネージャーの放つ空気にのまれて無言。完全に引いていた。
そしてその後もマネージャーのお仕置きは続き、最後の20回目を終えた。
愛は声を殺して泣いており、尻は赤くなっていた。この後100回も続けたらどうなるのか。一人の若手男性スタッフはそのような事を考えて、思わず「ぱねえ……」と呟いた。
「私からは終わり。……じゃあー、次、お願いできる」
マネージャーは近くにいた女性スタッフの一人に声をかけた。愛より年下の新人スタッフである。女性は困惑しながらも、マネージャーの圧力に押されて了承する。
「愛さん、ごめんなさい」
謝罪とともに放たれた平手は、流石にマネージャーと比べたら弱弱しいもので、正直あまり痛みはなかった。しかし、同姓で年下のスタッフにお仕置を受けているという事実が、どうしようもなく羞恥心をかきたてた。小さな声で「にじゅういち」としっかり回数を数えながらも、愛の顔は真っ赤になっていた。
「さんじゅうっ、……ありがとう、ございました」
遠慮がちだったお仕置きも、マネージャーからの指摘が入り、徐々に強まっていった。最後の一発が終わる頃には、愛は声を上げて泣き始めていた。
その後、男性も含めたスタッフからのお仕置が続いた。流石に全力で叩く者はいなかったが、50回を超えた辺りからは我慢の限界といった様子で、愛は人目もはばからず泣きじゃくっていた。途中で何度か耐え切れずに許しを請うが、その度にマネージャーから叱られ、追加のお仕置を受けた。
そして最後の一人。愛と同年代の男性スタッフからのお仕置が始まる。愛はもう恥ずかしさを考える余裕もなく崩れそうな足を大きく開いて、ただ終了の時を待っていた。
一発目。遠慮しつつもそれなりの強さで放たれる。
「ああっ」
70回を過ぎた辺りから数は数えられていなかった。始めの頃は間違えるたびにやり直しを受けていたが、愛の状況から、徐々に黙認されるようになっていた。
5回、6回と続ける。比較的早いペースなのは、早く終わらせてやろうという男性スタッフなりの優しさであった。周りのスタッフたちも、見ていられないといった様子だ。
愛の叫び声の中、ほとんど間を置かずに最後の一発が放たれる。愛は泣きながらも最後のスタッフに礼を言い、壁についていた手を離した。
「これで全員、終わりね。ほら、愛。皆さんにももう一度お礼を言いなさい」
愛は下着を下ろしていることも忘れて前を向き、スタッフたちに向けて頭を下げた。
「今日は、本当にごめんなさい。はん、反省、してます、もう二度とあんなこと、しません」
愛は、心の底から反省していた。お仕置きの最中、痛みと恥ずかしさに耐えながら、何度も自らの行いを後悔していた。これだけのお仕置きをされるに値する振る舞いだったと、思い返すたびに痛感した。謝罪の言葉は、そんな愛の精一杯の気持ちだった。
10秒ほど経って、ようやく頭を上げる。いまだ涙が止まらず、どうしようもなく滲む視界にスタッフたちとマネージャーの姿が映る。痛みと緊張で頭が真っ白になっていたが、あふれ出る涙を拭って、ようやく皆が拍手していることに気がついた。
「よく頑張ったね。もう十分反省したって、みんなにも伝わってるよ」
マネージャーの笑顔を見て、愛の両足は崩れる。ようやく緊張から解き放たれ、また声を上げて泣いた。
「ごめんなさい、みんな、ありがとう」
今日のことをしっかり胸に刻みつけて、二度とあんなことのないように誓う愛だった。