「僕は猫を投げるのが趣味なんだ!」
学級会の最中、田中はいきなり立ち上がり訳の分からないことを叫んだ。
円状に並べた机に座る生徒たちは田中の発言に呆然とするばかり。
そして、それは俺も同じだった。馬鹿のように口を開け、手に持っていたおにぎりは床に落としていた。
いつもの田中は机の中に土を詰めてそこでカブト虫の幼虫を育てるような根暗男だった。
それが何だ、今の気色悪い主張は?本当に意味が分からない。
落ち着け落ち着け、状況を整理しよう。
そもそもこの臨時学級会を始めることになった発端は田中がクラス全員の机に
「プラトニックニャンコDX版VHSが欲しいです。誰か譲れ馬鹿^^」
と書いたことだった。
さっきも言ったが、田中は本来こんなことをするような奴じゃなかった。おとなしい奴だったんだ。
それだけにこの事件は校内全体に波紋を呼び、こうして臨時に学級会が行われる程の騒ぎになった。
そうして始まった学級会だが、田中の弁明第一号がコレだ。
抽選で弁護役に選ばれた俺もコレでは弁護のしようがない。
「ちょっと!!!猫を投げるのが趣味って・・・変態じゃない!!」
「そうだ!それにそんな趣味があるからってみんなの机に落書きして良いわけじゃないからな!」
「お前頭おかしいんじゃねーの!おい弁護士!どう思うよ!!!?」
ええ!?この状況でどうやって弁護すればいいんだよ?
正直、俺もみんなと同じ意見だし・・・言葉が見つからない・・・
30秒ほどだろうか。
俺は何も言えず黙りこくっていた。
教室内も静まり返り、俺の第一声を待っていた。
耐えられないほどの重い空気・・・全部投げ出してかえりたい・・・
・・・・・・
その時、教室の戸が開き誰かが入ってきた。
ガラガラ。
「ニャニャニャーニャー(お前らちゃんとやってるかー?)」
・・・・・
よかった、誰かと思えば先生か。
コレで一安心。先生なら田中の件もちゃんと取り仕切ってくれるだろう。
弁護役の俺はお役御免って訳だ。
「あ、先生。今弁護役の藤田君に田中君の弁護を・・・」
そこまで言って委員長の言葉は切れた。
委員長だけじゃない。クラス中がまたもや絶句した。
「猫やん猫やん!コレ猫ですやん!」
田中だ。田中が先生に襲い掛かったのだ。
確かに先生は猫だ。
しかし、ちゃんと教員免許は持っているし合気道も5段だったので誰もが田中の暴挙を予想できなかったのだ。
まさか猫先生に手を上げる輩がいるなんて・・・
田中の奴、ボコボコにされるぞ・・・
しかし
みんな教壇のほうに釘付けになった
田中は先生の首根っこを持ち、高々と掲げていたのだ。
そして、投げた。
ガッチャーン!
窓ガラスをぶち破った先生はそのまま外に放り出されてしまった。
まあしかし、先生は猫だから大丈夫だろう。合気道も5段だし。
そういえばサンボマスターが好きだとも言っていた。という事はサンボも会得しているのだろう。心配無用ってことだ。
「アハ!アハハハハハハハ!チョーキモチイー!チョー猫キモチイー!」
先生のことよりも、今はこの危険人物の処理が最優先だ。
次は何を投げるか分からない。
生徒全員が身構える。
タイミングを見計らって一気に攻め落とす作戦だ。
ジリジリ・・距離を詰めていく・・
バッ!
最初に飛び掛ったのは委員長だった。
ウサギのような身の軽さで田中の懐に入り込む。
そして、そのまま後ろに回りこみ田中の尻の辺りを手に持っていた平べったいヤツでパーンってやった。
「ホホ!イタイ!」
今だ!田中がひるんだ一瞬の隙を見計らって全員が一気に動いた。
即座に委員長と同じように背後を取り、尻の辺りを平べったいヤツでスパーンってやった。
「フホホ!イタイイタイ!」
スパーン!
「ヒョ、ヒョオーホー、イテーイイテエエー」
スパーン
「メエエエエエエ!」
スパーン
「パオオオオオオオン!」
スパーン
スパーン
スパーン・・・・
この宴は翌日の朝まで続いた。
学級会の最中、田中はいきなり立ち上がり訳の分からないことを叫んだ。
円状に並べた机に座る生徒たちは田中の発言に呆然とするばかり。
そして、それは俺も同じだった。馬鹿のように口を開け、手に持っていたおにぎりは床に落としていた。
いつもの田中は机の中に土を詰めてそこでカブト虫の幼虫を育てるような根暗男だった。
それが何だ、今の気色悪い主張は?本当に意味が分からない。
落ち着け落ち着け、状況を整理しよう。
そもそもこの臨時学級会を始めることになった発端は田中がクラス全員の机に
「プラトニックニャンコDX版VHSが欲しいです。誰か譲れ馬鹿^^」
と書いたことだった。
さっきも言ったが、田中は本来こんなことをするような奴じゃなかった。おとなしい奴だったんだ。
それだけにこの事件は校内全体に波紋を呼び、こうして臨時に学級会が行われる程の騒ぎになった。
そうして始まった学級会だが、田中の弁明第一号がコレだ。
抽選で弁護役に選ばれた俺もコレでは弁護のしようがない。
「ちょっと!!!猫を投げるのが趣味って・・・変態じゃない!!」
「そうだ!それにそんな趣味があるからってみんなの机に落書きして良いわけじゃないからな!」
「お前頭おかしいんじゃねーの!おい弁護士!どう思うよ!!!?」
ええ!?この状況でどうやって弁護すればいいんだよ?
正直、俺もみんなと同じ意見だし・・・言葉が見つからない・・・
30秒ほどだろうか。
俺は何も言えず黙りこくっていた。
教室内も静まり返り、俺の第一声を待っていた。
耐えられないほどの重い空気・・・全部投げ出してかえりたい・・・
・・・・・・
その時、教室の戸が開き誰かが入ってきた。
ガラガラ。
「ニャニャニャーニャー(お前らちゃんとやってるかー?)」
・・・・・
よかった、誰かと思えば先生か。
コレで一安心。先生なら田中の件もちゃんと取り仕切ってくれるだろう。
弁護役の俺はお役御免って訳だ。
「あ、先生。今弁護役の藤田君に田中君の弁護を・・・」
そこまで言って委員長の言葉は切れた。
委員長だけじゃない。クラス中がまたもや絶句した。
「猫やん猫やん!コレ猫ですやん!」
田中だ。田中が先生に襲い掛かったのだ。
確かに先生は猫だ。
しかし、ちゃんと教員免許は持っているし合気道も5段だったので誰もが田中の暴挙を予想できなかったのだ。
まさか猫先生に手を上げる輩がいるなんて・・・
田中の奴、ボコボコにされるぞ・・・
しかし
みんな教壇のほうに釘付けになった
田中は先生の首根っこを持ち、高々と掲げていたのだ。
そして、投げた。
ガッチャーン!
窓ガラスをぶち破った先生はそのまま外に放り出されてしまった。
まあしかし、先生は猫だから大丈夫だろう。合気道も5段だし。
そういえばサンボマスターが好きだとも言っていた。という事はサンボも会得しているのだろう。心配無用ってことだ。
「アハ!アハハハハハハハ!チョーキモチイー!チョー猫キモチイー!」
先生のことよりも、今はこの危険人物の処理が最優先だ。
次は何を投げるか分からない。
生徒全員が身構える。
タイミングを見計らって一気に攻め落とす作戦だ。
ジリジリ・・距離を詰めていく・・
バッ!
最初に飛び掛ったのは委員長だった。
ウサギのような身の軽さで田中の懐に入り込む。
そして、そのまま後ろに回りこみ田中の尻の辺りを手に持っていた平べったいヤツでパーンってやった。
「ホホ!イタイ!」
今だ!田中がひるんだ一瞬の隙を見計らって全員が一気に動いた。
即座に委員長と同じように背後を取り、尻の辺りを平べったいヤツでスパーンってやった。
「フホホ!イタイイタイ!」
スパーン!
「ヒョ、ヒョオーホー、イテーイイテエエー」
スパーン
「メエエエエエエ!」
スパーン
「パオオオオオオオン!」
スパーン
スパーン
スパーン・・・・
この宴は翌日の朝まで続いた。
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